鵞足炎(がそくえん)
- ✅歩き出し、動き出しで膝の内側が痛い
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- ✅立ったり、しゃがんだりで膝の内側が痛い
✅階段や坂道の上がり下がりが辛い
✅正座ができない
- ✅膝の痛みで仕事が困難となる
- ✅あぐらの姿勢をすると痛い
- ✅スポーツ中、走ったり、ジャンプの動作が痛い
膝内側の下の痛みを鵞足炎と言います。この膝内側下の部分には3つからなる腱の付着部分があり、この腱の付着部分の形がガチョウの水かきのように見えるので「鵞足」と呼ばれています。
鵞足を構成する筋肉は3つあります。
1,縫工筋
2,薄筋
3,半腱様筋
3つの筋肉の腱で構成されております。
それぞれ筋の起始するところは違いますが停止部は同じ(鵞足部)のため負荷がかかりやすく、この鵞足部が炎症を起こす疾患を鵞足炎といいます
鵞足炎が発生してしまう理由とは?
鵞足炎は、膝の曲げ伸ばし動作の繰り返しにより、鵞足部に付着する筋肉の腱が必要以上に引っ張られた状態となり、脛骨上端と擦れることで炎症が発生します。
・膝を使いすぎ(オーバーユース)
仕事で、立ちしゃがみが多い、1万歩以上歩きまわる、変な体勢で踏ん張るなどのことが多いと筋肉や関節周辺の組織に負担がかかり、炎症を起こすことが多いです。また、スポーツでは、ランニングなど膝に体重がかかった状態で足を後ろに蹴る動作の反復により、半腱様筋を中心に緊張し痛みが出ます。さらに練習のしすぎ、走りすぎで大腿四頭筋の働きが低下し、その補助筋の縫工筋の緊張が強くなって起こることもあります。他にもジャンプやとくにサイドステップが多いと起きやすいです。
・負担のかかる姿勢
腰痛などで骨盤が開いた状態でいると股関節が外旋(膝が外を向く)するので、膝を内側に入れるように歩くことにより、薄筋を中心に緊張し痛みがでます。
・膝、つま先の向きが悪い姿勢
(スクワッティングテスト)
足を半歩前に出し、爪先を外側に向けて(toe‐out)膝を屈曲していくと膝の内側が伸長され、鵞足炎があると内側に痛みが誘発される。次に爪先を内側に向けて(toe‐in)膝を屈伸すると膝の内側は緩み、鵞足炎では痛みが誘発されない。
このように鵞足炎の発症する原因は、仕事やスポーツだけではなく、悪い歩き方や悪い姿勢があると日常生活の中でも発生する可能性があります
内藤接骨院での鵞足炎に対してのアプローチとは?
内藤接骨院では、まず徒手検査にて膝周辺の軟骨や靭帯の患部の状態、関節に水が溜まっていないかの確認をさせていただきます。状態によっては超音波エコー検査での確認もさせていただきます。疼痛、炎症が強い場合は、3D立体動態波にて立体的に広範囲に刺激することで患部の治癒を促進していきます。慢性的なものや特に原因がないのに痛みがでている場合には、体のバランスや筋力、柔軟性の低下による機能低下を起こしている可能性があります。このような場合には根本治療(骨盤バランス調整・筋機能改善調整)にて、体全体のバランスを整え、筋の緊張をゆるめ、患部への負担を減らしていくことをおすすめしております。アダブベースのマット運動で凸凹した所を足踏みしていただくことで普段使わない筋肉を使い、足部の安定性を図ります。下肢が安定すると膝への負担が軽減します。
テーピングやサポーターにて固定することで患部への負担を軽減し安静を保ちます。
そのまま鵞足炎を放っておくとどうなってしまうのか?
そのうち治ると膝の痛みを放っておくと、痛み、炎症が悪化し、腫れや熱感を持つようになります。こうなると、少し歩いただけでも激痛が走るようになり、日常生活にも支障が出るようになります。また鵞足部を形成している3つの筋肉は膝内側の安定をしている筋肉です。膝の内側の支持力が低下してしまうと関節に負担がかかるようになり、のちのち変形性膝関節症を起こす原因となります。痛みのある場合は我慢せず早期に治療することをオススメします。